最近では、新型コロナウイルス対策や花粉対策などで空気清浄機を導入している家庭が増えてきています。
でも「空気清浄機って数が多くてどのメーカーの製品を選べばいいのか分からない!」という方、結構多いのではないでしょうか?
そんな方に向けて、今回は空気清浄機を製造・販売している主要メーカー4社を徹底比較したうえで、どんな方にどんなメーカーの製品が向いているか紹介していきます!
空気清浄機の購入を検討している人には必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください!
また、空気清浄機の選び方をイチから知りたい方は以下の記事で空気清浄機の選び方を詳細に解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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【2021年最新】空気清浄機の選び方とコロナ対策にもおすすめのメーカーを大公開!~ダイキン・SHARP・Panasonic・アイリスオーヤマ~
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空気清浄機に期待できる効果
空気清浄機に期待できる効果は以下の5つがあります。
ポイント
- ハウスダストの除去
- ウイルスの除去
- 花粉の除去
- 微小粒子状物質(PM2.5)の除去
- 臭いの抑制
花粉やハウスダストなどのアレルギー誘発物質を効果的に除去してくれるため、ハウスダストアレルギー、花粉症の人には非常に重宝する家電だといえます。
最近では新型コロナウイルスにも効果があると実証されたストリーマやプラズマクラスター、ナノイーなどの空気中にイオンを放出させるイオン発生機能を搭載した製品も多く出てきているため、感染症対策の一環として各家庭に設置することもおすすめできますね。
空気清浄機の効果やコロナウイルスへの効果の有無などについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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空気清浄機ってどんな効果があるの?コロナにも効果があるのか徹底解説!~ハウスダスト・ウイルス・花粉・PM2.5・脱臭~
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主要メーカー比較
今回は「SHARP」「ダイキン」「Panasonic」「アイリスオーヤマ」の空気清浄機の主要メーカー4社をそれぞれ徹底比較していきます。
それぞれのメーカーの比較表がこちらになります。
比較項目 |
SHARP | ダイキン | Panasonic | アイリスオーヤマ | |
---|---|---|---|---|---|
特長機能 | AI自動運転 フィルター自動お掃除機能 プラズマクラスター |
全自動湿度コントロール TAFUフィルター ストリーマ&アクティブプラズマイオン |
3Dフロー花粉撃退気流 5種類の高精度センサー ナノイー |
高性能で低価格 スチーム式の加湿方式 |
|
駆動方式 |
ファン方式 | 電気集塵方式 | ファン方式 | ファン方式 | |
集塵フィルター | HEPA | TAFU | HEPA | HEPA | |
最大適用床面積 | ~46畳 | ~32畳 | ~40畳 | ~25畳 | |
イオン発生機能 | 名称 | プラズマクラスター | アクティブプラズマイオン ストリーマ |
ナノイー | × |
イオン濃度 | 50,000個/cm3 | 25,000個/cm3 | 4兆8000億個/秒 | × | |
反応場所 | 空気中 | 空気中&空気清浄機内 | 空気中 | × | |
加湿機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
除湿機能 | 〇 | 〇 | × | × | |
自動お掃除機能 | 〇 | × | × | × | |
交換部品 | 交換周期 | HEPAフィルター:10年 脱臭フィルター:10年 イオン発生ユニット:2年 |
TAFUフィルター:10年 脱臭フィルター:10年 |
HEPAフィルター:10年 脱臭フィルター:10年 |
HEPAフィルター:2年 脱臭フィルター:2年 |
値段 | HEPAフィルター:7,700円 脱臭フィルター:8,250円 イオン発生ユニット:7,700円 |
TAFUフィルター:8,250円 脱臭フィルター:8,734円 |
HEPAフィルター:7,700円 脱臭フィルター:4,950円 |
HEPAフィルター:2,728円 脱臭フィルター:2,178円 |
|
搭載センサー | 人感 ・ホコリ ・ ニオイ 湿度 ・ 温度 ・ 照度 |
温度・湿度 | ハウスダスト・ニオイ 湿度・ひと・照度 |
ホコリ | |
騒音(ターボ運転) | 54dB | 54dB | 55dB | 42dB | |
電気代(ターボ運転) | 約2.6円/h | 約2.38円/h | 約2.4円/h | 約2.2円/h |
各メーカーの特長
まずは、各メーカーにおける空気清浄機の特長を紹介していきたいと思います。
SHARP
SHARPの空気清浄機の特長にはご覧のようなものがあります。
ポイント
- AI自動運転
- フィルター自動お掃除機能
- プラズマクラスター
AI自動運転
SHARPの空気清浄機を「COCORO AIR」というスマホアプリと連携することにより、お住いの地域の気温や天気、空気の状況などを細かく分析して自動で最適な運転をしてくれます。
例えば、お住いの地域で花粉飛散量が多い予報の日には、その情報をAIが分析して風量強めの「花粉運転」に自動で切り替えを行ってくれます。
また、毎日のお部屋の空気の変化から、起床や食事、就寝などの生活パターンを記憶・蓄積することで、自分たちの生活パターンで最適な運転をしてくれるようになります。
夜の10時に就寝する人であれば、それを学習して就寝前に強運転、就寝時には弱運転にしてくれるんだって!
フィルター自動お掃除機能
空気清浄機における性能維持の決め手はフィルターを定期的にきれいにお掃除するところにあります。
SHARPの空気清浄機では、内部に搭載されている自動掃除パワーユニットが本体背面のプレフィルターにたまったホコリを専用のダストボックスに集めてくれるため、定期的に実施しなくてはいけない面倒なフィルター掃除を省くことができるのです。
しかも、専用のダストボックスに溜まったホコリは半年に1回捨てるだけで、かなり楽をすることができます。
プラズマクラスターについては、また後で説明するよ!
ダイキン
ダイキンの空気清浄機の特長にはご覧のようなものがあります。
ポイント
- 全自動湿度コントロール
- TAFUフィルター
- ストリーマ&アクティブプラズマイオン
全自動湿度コントロール
ダイキンの空気清浄機(最上位モデル)には、加湿機能だけでなく除湿機能まで搭載されています。
そのため、お部屋の温度に合わせた目標湿度になるよう、加湿・除湿を自動切り換えしてくれる全自動湿度コントロールに対応しています。
何も考えずに湿度がコントロールされるので肌や髪の毛にも優しい空間を作り出すことも容易にできることでしょう。
また、ダイキンの空気清浄機は、衣類乾燥にも対応しているので、洗濯物を部屋干しする際にも重宝します。
TAFUフィルターとストリーマ&アクティブプラズマイオンについては、また後で説明するよ!
Panasonic
Panasonicの空気清浄機の特長にはご覧のようなものがあります。
ポイント
- 3Dフロー花粉撃退気流
- 5種類の高精度センサー
- ナノイー
3Dフロー花粉撃退気流
Panasonicの空気清浄機では、有害物質である粒子の中でも特に重たい花粉を重点的に撃退するために、吸引口を高さ30cmに設置しています。
また、放出する気流の向きが3方向と立体的な気流で、部屋の隅々まで効率よく循環してくれるので、重たい花粉でも難なく吸引できるわけです。
5種類の高精度センサー
Panasonicの空気清浄機には計5種類の高精度センサーが搭載されており、このセンサーにより空気の状態をより素早く、的確に検知することで、快適な空気環境を整えることができます。
Panasonicに搭載されている高精度センサーにはご覧のようなものがあります。
ポイント
- 高感度ハウスダストセンサー
- ひとセンサー
- においセンサー
- 湿度センサー
- 照度センサー
ナノイーについては、また後で説明するよ!
アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマの空気清浄機の特長にはご覧のようなものがあります。
ポイント
- 高性能で低価格
- スチーム式の加湿方式
高性能で低価格
アイリスオーヤマの空気清浄機には、イオン発生機能は搭載されていなかったり、これといって特出するような機能はありません。
ただ、高性能な集塵フィルター(HEPAフィルター)やほこりセンサー搭載など、空気清浄機本来の性能を高めたうえで他メーカーよりもかなりお手頃な価格で販売しているのが大きな特長です。
スチーム式の加湿方式については、また後で説明するよ!
駆動方式
駆動方式は集塵方式とも呼ばれ、空気中のハウスダストやウイルスなどの抑制・除去方法をいいます。
ほとんどの空気清浄機ではファン方式を採用していますが、今回比較するメーカーでは唯一、ダイキンだけが電気集塵方式を採用しています。
では、この2つの方式では何が違うのでしょうか?
SHARP・Panasonic・アイリスオーヤマ
SHARP・Panasonic・アイリスオーヤマではファン方式という駆動方式を採用しています。
ファン方式の空気清浄機では、強力なファンによって吸引した空気をフィルターで濾過(ろか)、空気中に浮遊している塵(ちり)や粒子を除去することで、きれいな空気のみを吹き出す仕組みとなっています。
今回比較する空気清浄機のフィルター構成は類似しており、ほこりや髪の毛などの比較的大きなごみを集める「プレフィルター」、花粉や塵などの細かいゴミを集める「集塵フィルター」、さらに細かな臭い粒子を吸着させる「脱臭フィルター」の3層構造になっています。
このように、SHARP・Panasonic・アイリスオーヤマで異なるのは、集塵フィルターと脱臭フィルターの順番くらいで、どちらでも機能的には変化はありません。
ダイキン
ダイキンではファン方式よりも優れた電気集塵方式を採用しています。
電気集塵方式の空気清浄機は、ほこりや塵などの空気中に漂うごみをフィルターで濾過するというところまではファン方式と同様です。
ですが、ダイキンの空気清浄機(電気集塵方式)では、空気清浄機内部に存在するストリーマユニットが高圧放電することで、塵や花粉などの細かい粒子をプラスに帯電させます。それにより、マイナスに帯電しているフィルターへ微粒子が吸着・集塵しやすくなる仕組みとなっているのです。
そのため、フィルターを通り抜けてしまうほど小さな微粒子でも除去しやすかったり、粒子同士が反発することにより、フィルターの目詰まりが起こりにくいという特長があります。
つまり、ファン方式に電気(静電気)の性質を付加して集塵性能を高めた、上位版ってことだね!
駆動方式においてはダイキンの電気集塵方式が最も優れている!
集塵フィルター
集塵フィルターは、花粉や塵など細かいごみを集める非常に重要なフィルターで「集塵フィルター」の性能が空気清浄機自体の性能といっても過言ではありません。
それでは、各メーカーではどのような集塵フィルターが採用されているのでしょうか?一緒に見ていきましょう。
SHARP・Panasonic・アイリスオーヤマ
SHARP・Panasonic・アイリスオーヤマではHEPAフィルターという集塵フィルターを採用しています。
HEPA(High Efficiency Particulate Airfilter)フィルターは、直径1~10μmのガラス繊維でできたろ紙を何重にも折り畳みできたもので、0.3 µmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもった集塵フィルターをいいます。
各メーカーで「静電HEPAフィルター」や「清潔HEPAフィルター」など、様々な呼び方をしていますが、性能的にはどれも同じと考えてもらって結構です。
ダイキン
ダイキンの高価格帯モデルの空気清浄機ではTAFUフィルターという集塵フィルターを採用しています。
TAFUフィルターの集塵性能はHEPAフィルターと同等ですが、撥水・撥油効果の高い素材を使用したフィルターのため、汚れが広がりにくく、静電力が落ちにくいのが特長です。
通常のHEPAフィルターでは、10年使用した場合、集塵効率が半減になってしまいますが、ダイキンのTAFUフィルターの場合は、10年後も約7割の集塵効率で落ち着きます。
つまりTAFUフィルターの方がHEPAフィルターよりも性能劣化がしにくいってことか!
集塵フィルターにおいてはダイキンのTAFUフィルターが最も優れている!
最大適用床面積
適用床面積は「30分間で空気をきれいにできる部屋の面積」のことで、適用床面積が広ければ広いほど空気清浄能力が高いといえます。
基本的には、設置したい部屋の1.5~2倍の適用床面積を備えた空気清浄機を選ぶと良いといわれています。
この項目では、各メーカー・各製品の最大適用床面積を比較してみましょう。
最大適用床面積を比較してみるとSHARPが圧倒的に広い46畳、次いでPanasonicの40畳、最も面積が狭いのはダイキンの32畳という結果となりました。
最大適用床面積においてはSHARP製品が最も広い!
イオン発生機能
今回比較するメーカーでイオン発生機能が搭載されているのは「SHARP」「ダイキン」「Panasonic」の3社となります。
イオン発生機能は空気清浄機内部でイオンを発生させ、放出することで、空気中に漂う花粉やウイルスなどの働きを抑制させる仕組みとなっています。
最近では新型コロナウイルスにも効果があることが実証されているので、このイオン発生機能もあなどれません。詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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空気清浄機ってどんな効果があるの?コロナにも効果があるのか徹底解説!~ハウスダスト・ウイルス・花粉・PM2.5・脱臭~
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それでは各社のイオン発生機能を比較していきましょう。
比較項目 |
SHARP | ダイキン | Panasonic | アイリスオーヤマ | |
---|---|---|---|---|---|
イオン発生機能 | 名称 | プラズマクラスター | アクティブプラズマイオン ストリーマ |
ナノイー | × |
イオン濃度 | 50,000個/cm3 | 25,000個/cm3 | 4兆8000億個/秒 | × | |
反応場所 | 空気中 | 空気中&空気清浄機内 | 空気中 | × |
SHARP
SHARPではプラズマクラスターというイオン発生機能を搭載しています。
プラズマクラスターイオン発生ユニットでは、放電電極に高電圧をかけて、空気中の水分子(H2O)と酸素分子(O2)から、水素のプラスイオン(H+)と酸素のマイナスイオン(O2-)を生成しています。
これをOHラジカルといい、菌やウイルスの持つ水素分子(H)と結合することにより、水素分子(H)を失った菌やウイルスは弱るといった仕組みとなっているのです。
イオン濃度
SHARPのプラズマクラスターには大きく分けて3種類存在し、それぞれの空気清浄機にはいずれかのプラズマクラスターが搭載されています。
また、高価格帯の空気清浄機にはイオン濃度が50,000個/cm3のプラズマクラスターイオンを放出する「プラズマクラスターNEXT」が搭載されており、アレル物質や菌だけでなく、においの原因菌にも作用してくれます。
プラズマクラスター7000
イオン濃度が7,000個/cm3のプラズマクラスターイオンを放出します。浮遊しているアレル物質や菌を抑制する。
プラズマクラスター25000
イオン濃度が25,000個/cm3のプラズマクラスターイオンを放出します。浮遊している物質だけでなく、服や髪の毛に付着したアレル物質や菌も抑制する。
プラズマクラスターNEXT
イオン濃度が50,000個/cm3のプラズマクラスターイオンを放出します。付着した物質だけでなく、繊維にしみ込んだ臭いの原因菌も抑制する。
ダイキン
ダイキンの空気清浄機では、空気中の有害物質を抑制するアクティブプラズマイオンと、フィルターに絡みついた有害物質を除去・抑制するストリーマという2つのイオン発生機能を搭載しています。
アクティブプラズマイオン
アクティブプラズマイオンはプラズマクラスターと同じような原理となっており、OHラジカルにより、菌やウイルスの水素分子(H)を奪うことで抑制する仕組みとなっています。
ただ、アクティブプラズマイオンでは25,000個/cm3のイオン濃度で、プラズマクラスターNEXTで放出される50,000個/cm3の半分しか放出されないということになります。
ストリーマ
ストリーマはSHARPやPanasonicには無い、ダイキン独自のイオン発生機能です。
ストリーマでは、空気清浄機内部にあるストリーマユニットにより、高速電子を3次元的・広範囲に放射、発生した「レイキ窒素(ダイキン独自)」「レイキ酸素(ダイキン独自)」「OHラジカル」「酸素ラジカル」のストリーマ分解素により、フィルターで捕まえた有害物質を抑制してくれます。
このダイキン唯一のイオン発生機能により、空気清浄機内部のフィルターを常に清潔に保つことができます。
Panasonic
Panasonicの空気清浄機ではナノイーというイオン発生機能を搭載しています。
ナノイーもSHARPのプラズマクラスターと同じOHラジカルを発生させて、空気中に漂う有害物質の水素分子(H)と結合することで有害物質を抑制する仕組みとなっています。
イオン濃度
Panasonicのナノイーには大きく分けて3種類存在し、それぞれの空気清浄機にはいずれかのナノイーが搭載されています。
また、最上位モデルの空気清浄機には9兆6,000個/秒のOHラジカルを放出する「高濃度ナノイーX」が搭載されており、12時間でスギ花粉を抑制できます。
ナノイー
4,800億個/秒のOHラジカルを放出します。浮遊ウイルスや菌のほかに5種類のアレル物質や4種類のニオイ原因菌、花粉などに作用する。
ナノイーX
4兆8,000億個/秒のOHラジカルを放出します。浮遊ウイルスや菌のほかに30種類のアレル物質や7種類のニオイ原因菌、13種類の花粉などに作用する。
高濃度ナノイーX
9兆6,000億個/秒のOHラジカルを放出します。ナノイーXよりも花粉抑制スピードが2倍(12時間)になっている。
まとめ:イオン発生機能
空気中の有害物質を抑制する効果としてはSHARP(プラズマクラスター)とPanasonic(ナノイー)が比較的高く、ダイキン(アクティブプラズマイオン)はイオン濃度が低いことから、他の2社と比較すると抑制効果も多少低いといえます。
ただ、ダイキンには他の2社にはない、フィルターで捕まえた有害物質に対しても作用する「ストリーマ」があるため、空気清浄機内外のダブルで抑制して欲しい人にとってはダイキンを選択すべきでしょう。
- SHARPとPanasonicのイオン発生機能はほとんど変わらない!
- ダイキンは空気中の有害物質抑制効果がSHARPより低い!
- ダイキンはフィルターに対しても有害物質を抑制する!
加湿機能
高価格帯の空気清浄機には空気をきれいにしてくれる機能のほかに、部屋の湿度を調整してくれる加湿機能を搭載しているものも多く販売されてきています。
今回比較する4社すべてに加湿機能付空気清浄機は存在します。
では、各メーカーで加湿機能にどんな違いがあるのでしょうか?
比較項目 |
SHARP | ダイキン | Panasonic | アイリスオーヤマ | |
---|---|---|---|---|---|
加湿方式 |
気化式 | 気化式 | 気化式 | スチーム式 | |
加湿量 | 最大 930mL/h | 最大 650mL/h | 最大 870mL/h | 最大 300mL/h | |
タンク容量 | 約4.3L | 3.0L | 4.0L | 2.0L | |
特長 | AI自動加湿制御 抗菌・防カビ対策 |
抗菌・防カビ対策 空気清浄能力維持 |
イオン除菌・防カビユニット 独自の加湿フィルター |
スチーム式で清潔 |
加湿器の基礎知識
比較の前に加湿器の基礎知識を勉強していきましょう。
加湿機能付空気清浄機の加湿方式には「気化式」「スチーム式」という大きく分けて2種類あります。
気化式
気化式はフィルターに含んだ水に風を当てることで室内を加湿するといった方式です。
気化式のメリットおよびデメリットはご覧のようになっています。
ポイント
- 電気代が安い
- 過剰加湿になりにくい
- 水が熱くならない
ポイント
- ニオイの原因となる細菌が繁殖しやすい
- ファンの音がうるさい
- 急激な加湿ができない
- 寒い所では効果が薄い
この中でも、「ニオイの原因となる細菌が繁殖しやすい」といったデメリットは空気清浄機からしてみれば致命的な欠点となってしまいます。
そのため、気化式を採用しているメーカーでは抗菌や防カビにかなり力を入れているのが現状です。
スチーム式
スチーム式は水を加熱することで発生する蒸気によって部屋を加湿するといった方式です。
スチーム式のメリットおよびデメリットはご覧のようになっています。
ポイント
- ニオイの原因となる細菌が繁殖しにくい
- 急激な加湿に向いている
ポイント
- 放出口が熱くなりやすい
- 過剰加湿になりやすい
- 電気代が比較的高い
スチーム式は気化式と比べて、ニオイの原因となる細菌が繁殖しにくい加湿方式のため、空気清浄機との併用には非常に向いています。
気化式よりスチーム式の方が細菌の繁殖を抑えることができるんだね!
SHARP
SHARPの加湿方式は気化式です。
また、最大加湿量930mL/h、タンク容量は約4.3Lと今回比較するメーカーでは最も優れたスペックだといえます。
では、加湿機能に関する特長にはどういったものがあるのでしょうか?
AIで自動加湿制御
SHARPの空気清浄機では、「COCORO AIR」というスマホアプリと連携することにより、お住いの地域の気温や天気、空気の状況などを細かく分析して自動で最適な運転をしてくれます。
お部屋に人がいない時は無駄な加湿を抑制したり、AIが部屋の広さや天気、室内外の気温などをもとに加湿運転を自動で切り替えてくれるため、給水の手間を低減してくれます。
防カビ・抗菌対策
SHARPの加湿機能付空気清浄機では、タンクにAg⁺イオンカートリッジを装着することで、タンクやトレーのぬめりや悪臭の原因となる水中菌を抑制することができます。
また、最もカビや菌が繁殖しやすい加湿フィルターは、非運転時に、水につからない位置で停止させ、カビ菌が繁殖しないように送風で乾燥する仕様となっているため、比較的清潔に保つことができます。
ダイキン
ダイキンの加湿方式は気化式です。
また、最大加湿量650mL/h、タンク容量は約3.0Lと今回比較するメーカーではやや劣るスペックだといえます。
では、加湿機能に関する特長にはどういったものがあるのでしょうか?
抗菌・防カビ対策
①ストリーマ
ダイキンの加湿機能付空気清浄機では、加湿フィルターと加湿に用いる水にストリーマを放射することで、カビや嫌なにおいの原因となる細菌を抑制してくれます。
②銀イオン剤
加湿に用いる水を溜めるトレーに銀イオン剤を搭載しています。銀イオン(Ag+)は、細菌のタンパク質を変性させることにより、細菌の活動を抑え込んでくれるため、長期間の抗菌効果が期待できます。
③KOBA-GARD加湿フィルター
小林製薬の持続性抗菌「KOBA-GARD」を採用した加湿フィルターを搭載しており、加湿フィルターに細菌が繁殖しないように抑制してくれます。
ポイント
小林製薬がアメリカの原子力潜水艦の閉ざされた空間において、カビなどの微生物の増殖をコントロールするために開発した持続性抗菌剤のこと
空気清浄能力の維持
一般的に加湿機能を搭載した空気清浄機の場合、加湿機能と空気清浄機を併用した時に、空気清浄能力が低下してしまいます。
ですが、ダイキンの加湿機能付空気清浄機では、加湿機能と空気清浄を併用した際にも、空気清浄能力が低下しないというメリットがあります。
常に加湿機能と空気清浄を使いたい方にも安心して利用できるかと思います。
Panasonic
Panasonicの加湿方式は気化式です。
また、最大加湿量870mL/h、タンク容量は約4.0Lと今回比較するメーカーではSHARPの次に優れたスペックだといえます。
では、加湿機能に関する特長にはどういったものがあるのでしょうか?
イオン除菌・防カビユニット
Pnasonicの加湿機能付空気清浄機には、加湿に用いる水の菌を抑制し、加湿フィルターのカビを抑制するイオン除菌・防カビユニットを搭載しています。
そのため、常に清潔な水で空気を潤してくれます。
独自の加湿フィルター
Panasonicの加湿機能付空気清浄機にはPanasonic独自のフィルターである、ダブルラッシェル構造のフュージョン素材を採用しています。
このフュージョン素材の加湿フィルターは吸水・補水・通気性に優れているため、より多くの水を素早く気化させることで、最大870mL/hという加湿量を実現することが可能となっています。
アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマの加湿方式はスチーム式です。
また、最大加湿量300mL/h、タンク容量は約2.0Lと今回比較するメーカーのスペック値では最も劣っています。
では、加湿機能に関する特長にはどういったものがあるのでしょうか?
スチーム式で清潔
アイリスオーヤマの加湿機能付清浄機では、今回比較するメーカーの中で唯一、スチーム式の加湿器を搭載しています。
他メーカーで採用されていた「気化式」はニオイの原因となる細菌が繁殖しやすいですが、アイリスオーヤマで採用されている「スチーム式」では、水を加熱するため気化式と比較すると細菌やカビ菌の発生リスクを大きく抑えてくれます。
そのため、空気清浄機と併用しても嫌な臭いに頭を悩ませる必要がなくなります。
加湿機能に関してはスチーム式を採用しているアイリスオーヤマが良い!
交換部品と交換周期
空気清浄機は使い続けているとパフォーマンスが落ちてくる家電となっています。
フィルターの定期的な清掃はもちろんのことメーカーが推奨している周期でフィルターなどの部品を交換する必要があります。
この交換部品の有無や交換周期というのは、ランニングコストに大きな影響を与えてくる項目ですので、各メーカーでどれほどの差があるのか見ていきましょう。
各メーカーの交換部品の価格と交換周期をまとめた表がこちらになります。
比較項目 |
SHARP | ダイキン | Panasonic | アイリスオーヤマ | |
---|---|---|---|---|---|
交換部品 | 交換周期 | HEPAフィルター:10年 脱臭フィルター:10年 イオン発生ユニット:2年 プレフィルター:6か月 Ag+イオンカートリッジ:1年 加湿フィルター:10年 |
TAFUフィルター:10年 脱臭フィルター:10年 加湿フィルター:10年 エアフィルタ:10年 |
HEPAフィルター:10年 脱臭フィルター:10年 加湿フィルター:10年 プレフィルター:10年 |
HEPAフィルター:2年 脱臭フィルター:2年 |
値段 | HEPAフィルター:7,700円 脱臭フィルター:8,250円 イオン発生ユニット:7,700円 プレフィルター(6枚):1,100円 Ag+イオンカートリッジ:990円 加湿フィルター:3,520円 |
TAFUフィルター:8,250円 脱臭フィルター:8,734円 加湿フィルター:3,850円 エアフィルタ:2,761円 |
HEPAフィルター:7,700円 脱臭フィルター:4,950円 加湿フィルター:5,170円 プレフィルター:1,320円 |
HEPAフィルター:2,728円 脱臭フィルター:2,178円 |
SHARP
SHARPの空気清浄機(最上位モデル)で交換が必要となる部品はご覧の通りです。
ポイント
- HEPAフィルター
- 脱臭フィルター
- イオン発生ユニット
- プレフィルター
- Ag+イオンカートリッジ
- 加湿フィルター
SHARPの空気清浄機ではフィルター類のほかにイオン発生ユニットも2年に1回交換が必要となっています。
また、加湿機能付空気清浄機では、加湿フィルターのほかに加湿に用いる水をきれいにするAg+イオンカートリッジの交換も1年に1回必要となってくるため、他のメーカーよりも、かなりのランニングコストがかかってきます。
空気清浄機を10年間使用した際にかかるランニングコストは約72,270円という計算になりました。
ダイキン
ダイキンの空気清浄機(最上位モデル)で交換が必要となる部品はご覧の通りです。
ポイント
- TAFUフィルター
- 脱臭フィルター
- 加湿フィルター
- エアフィルター
ダイキンの空気清浄機では基本的なフィルターのみの交換になります。
加湿機能付空気清浄機でも加湿フィルターのみの交換で良いので、非常に経済的となっています。
空気清浄機を10年間使用した際にかかるランニングコストは約23,474円という計算になりました。
Panasonic
Panasonicの空気清浄機(最上位モデル)で交換が必要となる部品はご覧の通りです。
ポイント
- HEPAフィルター
- 脱臭フィルター
- 加湿フィルター
- プレフィルター
Panasonicの空気清浄機もダイキンと同じく、基本的なフィルターのみの交換になります。
加湿機能付空気清浄機でも加湿フィルターのみの交換で、ダイキンよりも全体的に消耗品の値段が安いため、今回比較するメーカーの中では最も経済的という結果となりました。
空気清浄機を10年間使用した際にかかるランニングコストは約19,140円という計算になりました。
アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマの空気清浄機(最上位モデル)で交換が必要となる部品はご覧の通りです。
ポイント
- HEPAフィルター
- 脱臭フィルター
アイリスオーヤマの空気清浄機では、加湿機能が搭載されていても加湿フィルターを使用しないスチーム方式なので、加湿フィルターの交換が不要という特長があります。
ただ、交換部品が少ない反面、フィルターの劣化速度が速いのか、交換周期が2年に1回と短いため、全体的に見ると比較的ランニングコストがかかってくる印象です。
空気清浄機を10年間使用した際にかかるランニングコストは約24,530円という計算になりました。
ランニングコストで比較するとPanasonicが最も経済的!
まとめ
今回は「空気清浄機って数が多くてどのメーカーの製品を選べばいいのか分からない!」と悩んでいる人に向けて、空気清浄機を製造・販売している主要メーカー4社を徹底比較したうえで、どんな方にどんなメーカーの製品が向いているか紹介してきました。
空気清浄機と一口にいっても各メーカーで力を入れているところや期待できる効果が違ってくることをわかっていただけたかと思います。
皆さんも、この機会に自分に合った空気清浄機を見つけてみてはいかがでしょうか?
それでは最後に、どんな人にどのメーカーが向いているのか紹介して終わりたいと思います!
SHARPに向いてる人
- 空気中の有害物質を抑制して欲しい人
- フィルター掃除が面倒に感じる人
- AI自動運転を活用したい人
- 加湿機能を多用したい人
ダイキンに向いてる人
- ウイルスを重点的に抑制して欲しい人
- フィルターの性能劣化を気にしたくない人
- 加湿機能のほかに除湿機能も欲しい人
- 空気中の有害物質もある程度抑制したい人
Panasonicに向いてる人
- 花粉を重点的に抑制したい人
- ランニングコストを抑えたい人
- 空気中の有害物質を抑制して欲しい人
- 多くのセンサーを搭載していて欲しい人
アイリスオーヤマに向いてる人
- コスパ重視の人
- 加湿機能を多用する人
- 加湿器のにおいを抑えたい人
今回の記事が皆さんの役に立てたら嬉しいな!
では、また次の記事で!