今年も暑くなりそうですね~。
近年では、地球温暖化問題や異常気象の影響でエアコンが一家に数台は必要な時代になっています。
そんな中、「エアコンを買い替えたいけど、種類や機能が多くてどの製品を選べばいいのか分からない!」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そんな方に向けて、本記事ではエアコンを選ぶ手順から、どんなところに注目して製品を選べば良いのかを徹底解説しています!また、主要メーカー4社のエアコンを比較したうえで、どんな人にどの製品(メーカー)がおすすめなのかも紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
また、今回の記事の内容は公式YouTubeでも分かりやすくまとめていますので、動画で見たい方は是非ご覧ください!
エアコン選びの重要性
エアコンといえば1度購入してしまえば十数年は買い替える必要のない耐久消費財ですよね。
設置には大掛かりな工事も必要ですし、冷暖房の効きが悪いからといってすぐに買い替えることができません。だからこそしっかりとした選び方で長く使い続けられるエアコンを購入する必要がります。
もし、選び方を誤ってしまうとご覧のような失敗をしてしまう恐れがあります。
ポイント
- 冷暖房の効きが悪い
- 電気代などのランニングコストがかかる
- エアコンと設置されているコンセントの形状が違う
- 室外機を置くスペースがない
- 機能性が充実しておらず不便さを感じる
このような失敗を起こさないように、本記事を読んでしっかりと自分に合ったエアコンを選びましょう!
エアコンの選び方
それではここからはエアコンをどうやって選んでいくか手順を追って説明していきます。
あなたのご家庭にぴったりな製品を一緒に探していきましょう!
STEP①:コンセント形状
まず第一に確認しなければいけないのが自宅に設置されているエアコン用コンセントの形状です。
電圧・電流の定格に合わせて形状が決まっており、コンセントの形状は大きく分けて4種類に区分されます。
最近の住宅であれば、部屋の広さや耐熱性などを考慮したうえで必要な容量のコンセントが設置されているはずなので問題はないかと思いますが、新しく購入する製品と自宅のコンセント形状が合致してるか、あらかじめ確認しておきましょう。
また、新たにエアコンを設置する場合や、エアコンの冷暖房能力アップのために200V用コンセントに変更する場合には、専門の電工業者に施工を依頼する必要がありますので、事前に済ましておきましょう。
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STEP②:エアコン本体・室外機の設置スペース
次に確認を忘れてしまいがちなのが、エアコン本体および室外機の設置スペースです。
新規取付の際はもちろんですが、取り替えの際にもしっかりと設置スペースに余裕があるか事前に確認する必要があります。
エアコン本体の場合
エアコン本体の場合、各メーカーの共通事項としてエアコン本体の上面から天井まで、必ず5~10cm程度あける必要があります。
また、エアコンの側面と左右の壁まで5cm以上あけることも推奨されていますので、この2点はしっかりと事前に確認するようにしましょう。
仮に「ダイキン:Cシリーズ(14畳用)」を取り付ける場合は、本体サイズが798×267×295mm(幅×奥行×高さ)なので、設置スペースとして横幅:900mm(90cm)、高さ:400mm(40cm)は最低限確保しておきたいということになります。
室外機の場合
室外機もエアコン本体と同様、前後左右に一定のスペースを確保する必要があります。
室外機前面には25cm以上のスペースをあけ、室外機側面と背面はそれぞれ5cm以上あけることを推奨していますので、十分なスペースが取れるか、あらかじめ確認しておきましょう。
室外機の標準サイズは80×30×55cm(幅×奥行×高さ)といわれていますので横幅:90cm、奥行:60cm、高さ:55cmは最低限確保しておきたいところです。
また、アパート暮らしなどで、どうしても室外機の設置が確保できない場合には壁に専用の金具で足場をつくる「壁面取り付け」やベランダ天井から専用の金具で足場をつくる「天吊取り付け」など様々な工法があるようなので、必要に応じてエアコン取付業者に相談しましょう。
STEP③:冷暖房能力
次に確認しておきたいのは冷暖房能力です。
この冷暖房能力ですが、初期費用はもちろんのこと、今後のランニングコストも大きく左右する非常に重要な項目となっています。
家電量販店に行くと、このようなスペック表をよくご覧になるかと思います。
皆さんのほとんどは、こちらに記されている畳数を見てエアコンの能力(大きさ)を選んでしまっているかと思います。
ですが、それは大きな間違いなんです!
「畳数=能力」は大きな間違い!
この畳数表示は1964年の「空気調和・衛生工学会規格」というものに基づいて作られたものであり、57年前のかなり古い耐熱性能の家が基準になっているんです!
当然、現代の家の方が遥かに耐熱性能が向上していますので、この畳数を真に受けてエアコンを選定してしまうと、かなりのオーバースペックになってしまいます。
では、オーバースペックになってしまうと、どのようなデメリットが生じてしまうのでしょうか?
オーバースペックのデメリット
皆さんの中には「多少オーバースペックでも大は小を兼ねるんだし、初期費用が少し高くなるだけでしょ?」と勘違いをされている方がほとんどなのではないでしょうか?
確かにパソコンや洗濯機など、ほとんどの家電に対しては「大は小を兼ねる」という考え方が当てはまると思います。ですが、エアコンにその理論は通じません!
オーバースペックの製品を選んでしまうと「初期費用が高くなる」というのはもちろんのこと「日々の電気代が増える」という長い目で見ると非常に痛いデメリットが存在するのです。その根拠を示したグラフがあるのでご覧ください。
こちらは横軸を「必要能力に対する処理能力の割合」縦軸を「エネルギー消費効率」で表したグラフになります。
グラフを見てみると「必要能力に対する処理能力の割合」が大きくなるにつれて(スペック不足の状態)「エネルギー消費効率」が低くなっていき、割合が0.6~0.8付近の時が最もエネルギー消費効率が高いことが分かります。
さらに注目して見てもらいたいのが「必要能力に対する処理能力の割合」が小さい時(スペック過多の状態)の「エネルギー消費効率」です。かなり低くなっているのが分かるかと思います。
この値が低い理由として「エアコンの断続運転」が挙げられれます。
その部屋に対して大きすぎる(スペック過多)のエアコンをつけてしまうと、設定温度まで冷やした後でもその温度をキープするために断続運転をするため、必要以上にエネルギーを消費してしまうというわけです。
ポイント
「必要能力に対する処理能力の割合」が大きくなる
⇒エネルギー消費効率が低くなる
「必要能力に対する処理能力の割合」が0.6~0.8の状態
⇒エネルギー消費効率が最も高い
「必要能力に対する処理能力の割合」が小さくなる
⇒エネルギー消費効率が極端に低くなる
この結果からもオーバースペックのエアコンを選んでしまうとエネルギー消費効率が極端に落ちてしまい、日々の電気代が上がってしまうことが分かると思います。
それでは、どのようにして適正な冷暖房能力(割合0.6~0.8)を算出すれば良いのでしょうか?
適正な冷暖房能力の算出方法
必要な暖房能力は以下の数式で算出することができます。
今回は以下のような条件で計算をしてみます。
ポイント
- 部屋の面積:29.8m2(18畳)
- 設定温度:24℃
- 最低外気温:0℃
- Q値:2.7(ハウスメーカー標準レベル)
- C値:1(ハウスメーカー標準レベル)
計算の結果、必要暖房能力は2224Wという結果となりました。
この結果から最適な暖房能力を備えたエアコンを選定していきましょう。
皆さんもよく目にするスペック表の暖房能力欄から2224Wに最も数値の近いエアコンを見つけていきましょう。
皆さん見つけましたか?そうなんです、18畳を効率的に温めるために必要な暖房能力を備えているエアコンは、一般的に6畳用として販売されているエアコンなんです!
スペック表の畳数通りにエアコンを選んでる人は約3倍もオーバースペックなエアコンをわざわざ25万円も多く支払って購入しているということになるわけですね…。
こんな計算めんどくさい!という方に向けて部屋の条件を入力するだけで冷暖房能力をシミュレーションしてくれるサイトがあるようですので、必要に応じてそちらを活用すると良いかもしれません。(計算方法が不透明なのでいまいちですが、信用するかどうかは皆さんに任せます…。)
STEP④:省エネ性能
次に確認しておきたいのは省エネ性能です。
エアコンは1度購入したら数十年は使い続ける耐久消費財であるということは冒頭にもお話してきましたが、長期間使用していくうえで最も気にしないといけないのは「どれだけランニングコストを抑えるか」というところです。
ランニングコストの代名詞といえば電気代ですが、この省エネ性能が高ければ高いほど無駄な電気を使わないので、電気代を抑えることができるというわけです。ですので、省エネ性能もしっかりと確認して製品を選ぶようにしましょう。
省エネ性能の確認方法
省エネ性能は2006年10月より開始された「統一省エネラベル」や各メーカーカタログにある「スペック表」から確認することができます。今回は皆さんおなじみの「スペック表」を例に説明していきます。
各社スペック表にて表記方法は異なりますが「通年エネルギー消費効率」もしくは「AFP」と書いている欄の数値が大きければ大きいほど省エネ性能が高いということになります。
通年エネルギー消費効率(AFP)は車でいう燃費のようなもので、5~6が標準的な値であるといわれています。近年では7を超えてくる製品も多く出てきており、エアコン業界では特に省エネ競争が激化しているのが分かります。
ポイント
「Annual Performance Factor」の略称でエアコンを1年間使用した時の消費電力1kWhあたりの冷暖房能力を表したもの
すなわちランニングコスト(電気代)を抑えたい人は通年エネルギー消費効率(AFP)の高いエアコンを選べば良いということになります。
ただ、AFPが高くなればなるほど比例して値段も上がっていくことになるのでお財布とも十分に相談してください。
STEP⑤:機能
最後に確認しておきたいのがエアコンの機能です。
近年では自動お掃除機能やAI機能などの、機能が多く搭載されているエアコンが続々と発売されてきています。エアコンに搭載されている機能としてはご覧のようなものがあります。
ポイント
- 自動お掃除機能
- AI機能
- 空気清浄機能
- 消し忘れ防止機能
- 遠隔操作機能
- 音声応答機能
- 衣類乾燥機能
- 電気代お知らせ機能
皆さんも気になる機能があったのではないでしょうか?自分に最適な機能を見つけて製品を選ぶのもひとつの手かもしれませんね!
機能の詳細についてはメーカー比較の章で説明をしていきます。
主要メーカー比較
エアコンの選び方の手順が分かったころで、皆さんお待ちかねの主要メーカー比較をしていきたいと思います。
今回は「ダイキン」「東芝」「三菱」「HITACHI」のエアコン主要メーカー4社の「AIセンサー機能」「自動洗浄機能」「特長機能」各メーカーにおける最上位モデルエアコンの「価格(価格)」「通年消費エネルギー効率(AFP)」をそれぞれ徹底比較していきます。
比較項目 |
ダイキン | 東芝 | 三菱 | HITACHI | |
---|---|---|---|---|---|
AI・センサー機能 |
AI快適自動運転 | AI全自動運転 | ムーブアイmirA.I.+ | くらしAIカメラ | |
自動洗浄機能 |
水内部クリーン ストリーマ内部クリーン フィルター自動お掃除 |
フィルター自動お掃除 楽ダストボックス 1リットル洗浄 マジック洗浄熱交換器 |
フィルターおそうじメカ おまかせボディ はずせるボディ |
凍結洗浄 ファンロボ フィルター自動お掃除 室外熱交換器自動お掃除 まるごとお掃除機能 |
|
特長機能 |
換気しながら冷房&除湿 うるおい暖房(無給水加湿) |
プラズマ空清 無風感空調 |
みまもり機能 ピュアミスト |
ステンレスイオン空清 カビバスター |
|
その他機能 |
新・おやすみ運転 大画面リモコン 音声応答機能 高温防止モード 湿度みはり運転 センサー風向機能 消し忘れ防止機能 無線LAN接続アダプター内蔵 水de脱臭 |
おしえて機能 ピークカット機能 オール電化モード スマホでエアコン操作 不在節電機能 ecoモード 無線LAN内蔵 スマートスピーカーから操作 ウィークリータイマー機能 |
みまもり機能 タッチ気流 スマートSTOP 換気ガイド スマホでエアコン操作 スマートスピーカーから操作 室温キープシステム STRONG冷房 |
快眠モード みはっておやすみタイマー スマホでエアコン操作 スマートスピーカーから操作 スピード暖房 包み込み暖房 足元暖房 あらかじめ温風 みはって霜とりS |
|
各メーカー 最上位モデル 比較 |
価格 (楽天市場・工事費込) |
198,400円 | 197,780円 | 208,985円 | 258,000円 |
通年エネルギー消費効率 APF |
7.1 | 5.6 | 7.9 | 7.5 |
AI・センサー機能
最近の上位モデルエアコンには必ずと言っていいほど、AI機能や高精度なセンサーがついており、人の体温や外気温などを監視して、より最適な運転をすることで私たちに快適な空間を提供してくれます。
各メーカーの「AI機能」「センサー」にはどのような違いがあるのか一緒に見ていきましょう。
ダイキン
ダイキンのエアコンにはAI快適自動運転というAI機能が搭載されています。
AI快適自動運転は「センシング機能」と「記憶学習」の組み合わせにより、部屋全体が肌寒さや暑さを感じにくい快適運転を行う機能のことをいいます。
みなさんの中には「エアコンを運転しても思い通りの快適さにならない…」なんて経験をした人も少なくはないかと思います。それは床や壁の輻射熱が原因と言われています。
ポイント
輻射熱は太陽熱など風や温度の影響を受けずに直接伝わる熱(熱線)のこと
ダイキンの160°ワイドセンサー(回転式)は部屋の温度だけでなく、床と壁の温度を常に監視しており、床や壁から伝わる輻射熱も推測して快適な運転をします。
また、記憶学習機能では過去に操作した運転内容の履歴をエアコンが記憶します。運転傾向から温度や湿度などの使う人の好みを学習し、空間全体が肌寒さや暑さを感じにくい快適運転を行います。
東芝
東芝のエアコンにはAI全自動運転というAI機能が搭載されています。
東芝のAI自動運転では、ダイキンのAI快適自動運転と同様、「センシング機能」と「学習運転」の組み合わせにより、ボタン1つで、一年中いつでも快適な室内環境をつくります。ただ、ダイキンとは「センシング機能」の内容が異なります。
ダイキンは主に床と壁の温度を監視していますが、東芝の温冷熱センサーは体表面の温度を検知しています。
体表温度を検知することで、帰宅後や入浴後などの体温が高い時には強めの風で一気に冷やし、体表温度が下がってきたら風を感じない無風感冷房へと自動切換してくれます。(冷房時)
また、暖房時にはその日の外気温や体表温度が低い際には特に冷える足元を狙って温風をあてて、体表温度が高くなってきたら通常の暖房に自動切換してくれます。
また学習運転では、操作履歴や室温、設定温度、湿度などの情報をエアコン本体に蓄積し、好みを学習します。その学習結果を反映して自動で運転を制御してくれます。
三菱
三菱のエアコンにはムーブアイmirA.I.+というAI機能が搭載されており、主に3つの機能で構成されています。
室温の先読み&運転モードの自動切換
「室温の先読み&運転モードの自動切換」ではエアコンに搭載されている360°回転するムーブアイmirA.I.+が住宅性能による室温・湿度まで考慮して体感温度の変化を予測、先読みして運転を自動切換してくれます。
夏の場合には暑くなる前に「冷房」を、ムシムシする前に「除湿」、室温や湿度が安定する夕暮れなどには「爽風(送風)」に自動切換してくれるので常に快適で、省エネにも一役買ってくれます。
部屋のどこにいても風を届ける
「部屋のどこにいても風を届ける」機能では赤外線センサーであるムーブアイmirA.I.+が送っている風を常に見つめて、うまく届いていないと判断した場合、風向や強さを自動で調節します。仮にさえぎる家具があったとしても、風を効率よく届けるルートを見つけ出します。
暑がりさん・寒がりさんに合わせて吹き分ける
こちらは三菱のエアコンの代名詞ともいえる機能ですよね。
三菱独自のパーソナルツインフローは2つのプロペラがそれぞれ独立しているので、早い回転で「強い風」を、遅い回転で「弱い風」を同時に創り出すことができます。
そのため、暑がりさんには強い風を、寒がりさんには弱い風を送ることで体感温度差最大3℃と、それぞれに適した快適な空間を作り出すことができるようになっています。
HITACHI
HITACHIのエアコンにはくらしカメラAIというAI機能が搭載されており、主に3つの機能で構成されています。
人識別技術+AI気流(ひとモード)
くらしカメラAIでは、頭部・顔部・胸部のそれぞれの色など個人の持つ複数の特徴を見分け一人ひとりを識別する「人識別技術」を搭載しています。
この「人識別技術」と「AI気流(ひとモード)」を組み合わせることで、識別した人の在室時間・体感温度の変化を把握し、これから体感温度がどう変化するか予測することで、人が不快と感じる前に気流を制御して快適を保ちます。
間取りサーチ機能
AI気流(お部屋モード)に設定すると、送風するべき範囲を自動的に認識して、スイング幅とパワーを自動調節してくれます。
一部屋の場合、エアコンから遠い場所に向けては「強い風」をエアコンから近い場所に向けては「弱い風」を送るように自動的に調節してくれます。
また、間仕切りを開けて二部屋に変わった場合にも送風すべき範囲が広がったことを自動認識して、スイング幅とパワーを自動調節して隣の部屋まで快適な風を送り届けます。
オートセーブ・オートオフ機能
くらしカメラAIでは、人の不在も検知して、自動でムダな運転を抑えてくれたり、消し忘れなど意図しない運転を防止してくれる機能が存在します。
AI・センサー機能:まとめ
紹介してきたAI・センサー機能についてまとめた表がこちらです。
比較項目 |
ダイキン | 東芝 | 三菱 | HITACHI | |
---|---|---|---|---|---|
監視対象 | 室温 床温 壁温 |
体温 室温 |
体温 外気温 室温 間取り |
体温 室温 間取り 在室時間 |
|
学習運転 | 〇 | 〇 | × | × | |
運転の強さ調節 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
気流変動 | × | △ | ◎ | 〇 | |
運転モードの切り替え | × | △ | 〇 | × | |
自動オフ機能 | × | × | × | 〇 | |
1人ひとりにあわせて風を送る機能 | × | × | ◎ | 〇 |
どのメーカーにもAI・センサー機能は搭載されていますが、いまいち違いが分からないという人がほとんどだと思います。
ただ、この表を見る限りは「三菱」と「HITACHI」のAI・センサー機能が充実しており、中でも「三菱」が最も優れているということが分かると思います。
冷房から除湿、送風、停止まで完全に自動運転してくれる機能は三菱のエアコンにしか搭載されていないですし、寒がりさんと暑がりさんを見分けてそれぞれに適した風を吹き分ける機能もかなり評判が良いです。
純粋に「AI・センサー機能」だけで選ぶのであれば三菱一択ではないかと個人的には思います。
自動洗浄機能
最近のエアコンにはエアコン内部のフィルターや熱交換器を自動で洗浄してくれる機能が搭載されている機種が多く発売されてきています。日々使うエアコンですからきれいな状態で使用できる自動洗浄機能は重宝しますよね。
各メーカーの「自動洗浄機能」にはどのような違いがあるのか一緒に見ていきましょう。
ダイキン
ダイキンのエアコンには水内部クリーンをはじめとした主に3つの自動洗浄機能が存在します。
水内部クリーン
ダイキンではエアコン内部で発生した「加湿水」や「結露水」を使って熱交換器を自動洗浄してくれます。
冬は加湿水、夏は結露水で洗浄し、さらにストリーマ照射や送風乾燥・加熱乾燥を行うことで、エアコン内部をキレイにします。
また、水内部クリーンのおすすめ時期になるとリモコンに表示される機能も搭載されているので洗浄時期を忘れにくい仕様になっています。
フィルター自動お掃除
ダイキンではダストボックスが自動で動いて付着したほこりをブラシがかきとり、ダストボックスで回収するフィルターお掃除機能が搭載されています。
また、ダストボックスは約10年分のほこりが貯められるほどの大容量なボックスを採用しており、ついついほこりを捨てるのを忘れてしまってもあふれる心配はまずありません。
ストリーマ内部クリーン
熱交換器や吹き出し口の内部に、ダイキン独自の技術であるストリーマを照射し、エアコン内部のカビを抑制します。
このストリーマ照射は冷房・除湿・除湿冷房運転の停止後に自動で運転するため、知らず知らずのうちにエアコン内部のカビを抑制できるのが嬉しい機能ですよね。
またこちらのストリーマ内部クリーンでは空気洗浄フィルターでとらえたカビやニオイの原因菌も抑制してくれるため、久しぶりに運転させたときにでるあの嫌な臭いが抑制されるのはもちろんのこと、空気清浄機にかけたような空気を排出してくれます。
東芝
東芝のエアコンには東芝独自の楽ダストボックスが採用されており簡単にお手入れできるという特長があります。
フィルター自動お掃除
東芝のエアコンにはフィルター自体が回転してブラシやブレードでほこりを自動的に取り除いてくれるフィルター自動お掃除機能が搭載されています。
そのため、わざわざフィルターを取り外してほこりを掃除機で吸う手間が省けます。
楽ダストボックス
東芝のエアコンには東芝独自の楽ダストボックスが採用されており、ダストボックス内のホコリは、付属のお掃除ノズルをお使いの掃除機に差し込んで吸い取ることができます。
また、ダスト吸引のタイミングを「お掃除マーク」が点滅することで教えてくれるため、掃除忘れも防げる仕様となっています。
通常のエアコンであれば1年に1回はダストボックスを取り出してほこりを捨てる必要がありますが、東芝のエアコンであればダストボックスの取り出しも省略できるため、非常に助かりますね!
マジック洗浄熱交換器・1リットル洗浄
マジック洗浄熱交換器では、冷房・除湿運転時に発生する結露水で熱交換器に付着した汚れや付着菌を洗い流します。
また、結露水の発生しない冬シーズンでも、運転停止中にリモコンの「おそうじ」ボタンを押すことで、熱交換器の洗浄・乾燥により内部の汚れを強力クリーニングしてくれる1リットル洗浄という機能も搭載しています。
三菱
三菱のエアコンはフィルターおそうじメカをはじめとする様々な自動お掃除機能が搭載されています。
フィルターお掃除メカ
三菱のエアコンにはフィルターおそうじメカというフィルター自動掃除機能を搭載しています。
エアフィルターを巻き取りながらブラシで汚れをかき取る方式なので、お掃除がはやくて、静かというのが売りみたいです。
また、ダイキンと同様でダストボックスが約10年分のほこりを貯められるほど大容量になっているので、掃除忘れをしてしまっても安心です。
また、三菱のエアコンには清潔Vフィルターというエアフィルターを採用しているため、ウイルスや油汚れの付着を抑制してくれます。
おまかせボディ
三菱のエアコンには、運転中は自動で洗浄、運転が止まった後もオゾンと加熱乾燥でカビからガードしてくれるおまかせボディという機能も搭載されています。
冷房・除湿運転中はエアコン内に発生する結露水で熱交換器を洗浄してくれます。運転停止後にはエアコン内部に低濃度オゾン(カビクリーンシャワー)を充満させ、さらに内部を熱で乾燥させることでカビの発生を抑制してくれます。
はずせるボディ
三菱のエアコンは自分たちでエアコン内部を掃除することを前提に設計されているはずせるボディが採用されています。
前面パネルやフラップ、フィルターおそうじメカまで簡単に取り外せることができるので、業者を呼ばずとも自分自身でとことんお掃除をすることが可能となっています。
HITACHI
HIACHIといえばCMでもおなじみの凍結洗浄が採用されており、自動洗浄機能では他のメーカーの一歩先にいる印象ですね。
凍結洗浄
エアコン内部の熱交換器と排水トレーは凍結洗浄で自動お掃除をしてくれます。凍結洗浄はエアコン内部を凍結させて汚れを覆ったうえで、一気に溶かすことで全体の汚れを洗い流す機能のことをいいます。
霜が油汚れ全体をしっかりとグリップすることで確実に油汚れを引き剥がすことが可能となっています。また、解凍時の洗浄水の勢いは通常の洗浄水の約5.5倍の勢いがあるため、ほこり汚れも効率的に落とすことができるというわけです。
ファンロボ
ファンロボはエアコン内部の最深部(熱交換器の奥)にあるファンの自動お掃除をする機能のことをいいます。このファン自動お掃除機能は業界でもHTACHIだけの技術です。
ファンロボでは、ファン自体を逆回転させることでファンについたほこりを熱交換器や排水トレーへ集めます。その後、熱交換器と排水トレーは凍結洗浄により自動洗浄されて汚れを洗い流すという仕組みです。
室外熱交換器自動洗浄
HITACHIでは、室外機の熱交換器も凍結洗浄で自動洗浄をしてくれます。これも業界ではHITACHIだけの機能です。
室外機の熱交換器がほこりで汚れることで目詰まりをし、エアコンの能力低下を引き起こしてしまいます。
ですがHITACHIのエアコンでは、室外機の熱交換器を自動洗浄することで目詰まりを解消し、無駄な電気代もカットできるというメリットがあります。
まるごとお掃除機能
HITACHIのエアコンではリモコンの「凍結洗浄」ボタンを押すことで熱交換器と排水トレーの凍結洗浄から、ステンレスフィルターの自動お掃除、ファン自動お掃除まで一連の自動お掃除を一気にまとめて行ってくれます。
また、「くらしカメラAI」とも連携して人がいない時を見計らって自動洗浄をしてくれる機能も搭載しているので、長期間「凍結洗浄」ボタンを押していなくても問題なく、常に綺麗な状態を保ってくれます。
まとめ:自動洗浄機能
紹介してきた自動洗浄機能についてまとめた表がこちらです。
比較項目 |
ダイキン | 東芝 | 三菱 | HITACHI | ||
---|---|---|---|---|---|---|
自動洗浄機能 | 水内部クリーン ストリーマ内部クリーン フィルター自動お掃除 |
フィルター自動お掃除 楽ダストボックス 1リットル洗浄 マジック洗浄熱交換器 |
フィルターおそうじメカ おまかせボディ はずせるボディ |
凍結洗浄 ファンロボ フィルター自動お掃除 室外熱交換器自動お掃除 まるごとお掃除機能 |
||
自動お掃除機能 | フィルター | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
熱交換器(夏) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
熱交換器(冬) | 〇 | 〇 | × | 〇 | ||
ファン | × | × | × | 〇 | ||
室外機 | × | × | × | 〇 | ||
カビ対策 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
自動洗浄機能については、ご覧の通り「HITACHI」の機能が圧倒的に充実していることが分かります。
とはいっても、どのメーカーでも自分たちでの掃除が不要というわけではないので、人によってはエアコンを簡単に分解して自分たちでの掃除がしやすい「三菱」のエアコンの方が良いと感じる方もいるかもしれないので、そこはご自身でよく検討することをおすすめします。
特長機能
最近ではメーカー独自の実用的な機能から面白い機能まで様々な特長機能が搭載されたエアコンが多く販売されてきています。
各メーカーの「特長機能」にはどのような違いがあるのか一緒に見ていきましょう。
ダイキン
ダイキンには「換気しながら冷房&除湿」と「うるおい暖房(無給水加湿)」の2つの特長機能が存在します。
換気しながら冷房&除湿
「換気しながら冷房&除湿」では、屋外から新鮮な空気を取り込み、エアコンを運転しながら室内換気が行えます。
この機能は業界でもダイキンだけが搭載している機能です。感染症が騒がれている昨今ではありがたい機能ですよね。
またAI快適自動運転時には、室内機のセンサーが人の在室を検知すると給気換気時の給気風量をアップ。不在を検知すると換気量を抑え、かしこく換気運転を行うセンサー換気という機能も搭載されています。
うるおい暖房(無給水加湿)
「うるおい暖房(無給水加湿)」では、外の空気中の水分をエアコンが取り込み、無給水で冬のお肌・お部屋にうるおいを届けてくれます。
室外機に搭載されたダイキン独自の加湿ユニットが屋外の空気を取り込み、水分だけを取り出してお部屋の加湿に利用するため、従来の加湿器のように面倒な給水が不必要となっているみたいです。
乾燥しがちな冬場に無給水で加湿してくれるのは女性にとって非常に嬉しい機能ですね。
東芝
東芝には「プラズマ空清」と「無風感冷房」の2つの特長機能が存在します。
プラズマ空清
東芝のエアコンには花粉やほこりのほか、PM2.5などの空気中の汚れを電気集じんしてくれる「プラズマ空清ユニット」が搭載されています。集められた空気中の汚れは熱交換器を経由して屋外へ排出される仕組みとなっています。
この機能により、0.1~2.5μmとかなり微細な粒子として知られるPM2.5を99%除去できるため、もはや空気清浄機といっても過言ではありません。
無風感空調
東芝のエアコンには東芝独自の無風乾ルーバーが搭載されており、その無風乾ルーバーを通り抜けた冷風と通常の冷風がぶつかり合うことで風を拡散しています。そのため、体に冷たい風をほぼ感じずに部屋全体を涼しくできるというわけです。
この無風感空調は冷房だけでなく「プラズマ空清」「除湿」「暖房」でも使用が可能になっているので1年中、快適に過ごすことができます。
三菱
三菱には「サーモでみまもり」と「ピュアミスト」の2つの特長機能が存在します。
みまもり機能
みまもり機能はエアコンが停止しているときでも体感温度をみまもり、お部屋が高温状態(28°C以上)になると自動で冷房運転を開始。低温状態(10°C以下)になると自動で暖房運転を開始してくれます。
また、外出先のスマートフォンからでも部屋内のサーモグラフィーを監視することができ、熱画像をタッチすることでお好みの場所に気流を届けることができるタッチ気流という機能も搭載されています。
温冷感の感受性が低下し始めるご高齢の方や、エアコンの操作が困難な小さなお子さんがいるお部屋にもおすすめな機能ですね。
ピュアミスト
空気の中にある水分を取り込んで電気の力を加えることによってできるピュアミスト(電気を帯びたミスト)が部屋中の花粉やウイルス、カビ菌などにくっついて活動を抑制、嫌なにおいを除去してくれます。
また、ピュアミストのきめ細かい水粒子が肌の角質層や髪の毛に浸透して潤いを届けるといった美容効果にも期待ができるそうです。こちらは女性には嬉しい機能ですね。
HITACHI
HITACHIには「ステンレスイオン空清」と「カビバスター」の2つの特長機能が存在します。
ステンレスイオン空清
エアコン内のプラズマ電極から放出された電子がウイルスやほこり、カビ菌などを帯電させ、ステンレスフィルターで捕集します。
東芝のプラズマ空清と似たような機能ですが、花粉やPM2.5を99%除去できるという点からも東芝のプラズマ空清の空気清浄機能の方が優れているように思います。
カビバスター
HITACHIのエアコンには運転中はもちろんのこと運転していない時も24時間365日エアコンの内部を監視してプラズマイオンの充満や、加熱・低湿制御を行いカビを抑制するカビバスター機能が搭載されています。
エアコンで最も不安なのはカビ菌の増殖なので、年中カビを監視・抑制してくれるのは助かる機能ですね。
上位モデルの価格比較
価格比較をするうえで、以下の各メーカー最上位モデル(14畳)を選定しました。
今回は楽天市場(インターネット通販)における工事費込みのエアコン本体価格を比較しました。比較を行った結果がこちらです。
比較項目 |
ダイキン | 東芝 | 三菱 | HITACHI | |
---|---|---|---|---|---|
価格 (楽天市場・工事費込) |
198,400円 | 197,780円 | 208,985円 | 258,000円 |
比較の結果、ダイキン・東芝・三菱は20万円付近で横一列ですが、日立だけが25万円台と明らかにお高めということが分かります。他のサイトや動画を見ると日立が比較的安価という意見もありましたが、今回の検証では最も高額ということになりました。
ただ、時期や購入する場所によっても値段が大きく異なりますので、よーく下調べした方がいいかもしれませんね!
上位モデルAFPの比較
通年エネルギー消費効率(AFP)においても、価格比較をした最上位モデルで比較を行いました。
比較の結果、AFP7以上がなんと3社もありました!その中でも三菱が最も高く7.9、次いでSHARPの7.5、ダイキンの7.1、最も低かったのが東芝の5.6という結果となりました。
あくまでも対象にしたモデルでの数値ですので、この結果で一概に「三菱が一番良い」とは決めつけられませんが、エアコン選びの1つの指標としてください。
まとめ
今回は「エアコン」を選ぶ際に抑えておきたいポイントや、どんなところに注目して製品を選べばよいのか、また主要エアコンメーカー4社製品の徹底比較をしてきました。皆さんも今回紹介したポイントでエアコンを選んでいけばまず問題はないかと思います。
では最後に今回紹介した4社のメーカーがどんな人に向いているか紹介して終わりたいと思います。
ダイキンがおすすめな人
- 換気しながらエアコンを使いたい人
- 無給水で暖房加湿を使いたい人
- 壊れにくいエアコンが欲しい人
- 充実したサポートを重視している人
東芝がおすすめな人
- 高性能な空気清浄機能を使いたい人
- 直接、冷風などの風を感じたくない人
- エアコン掃除を簡単に済ませたい人
- 花粉症やペットを飼っている人
三菱がおすすめな人
- みまもり機能を使いたい人
- エアコンによる過乾燥を防ぎたい人
- エアコンを自分で徹底的に掃除したい人
- 充実したAI機能を求めている人
- ランニングコストを抑えたい人
HITACHIがおすすめな人
- 自動洗浄機能をフル活用したい人
- エアコン内部のカビを徹底除去したい人
- ある程度の空気清浄機能さえあれば良い人
- 室外機の自動洗浄も欲しい人
自分にぴったりなエアコンを見つけて生活を豊かにできるといいですね!
今回の記事で皆さんの役に立てたら嬉しいな!
では、また次の記事で!
また、公式YouTubeでも細かな紹介をしていますので、ぜひご覧ください!